扉の向こうへ

20/22

76人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
マスターにぶつかられたマリオネットと私は一緒に倒れた。 倒れた拍子に、マリオネットが持っていた包丁が転がる。 「惜しかったね、マリオネット」 包丁を拾いながらマスターは言った。 「君を殺したくはなかったんだけどね。ここまでされると……ね」 まだ体勢を立て直していないマリオネットに歩み寄る。 ――私は、何の護身術などをしたことがない。 だから、受け身なんて出来ない。 でも、こうなることを予測は出来ていた。 だから私はマリオネットより先に起き上がることが出来た。
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

76人が本棚に入れています
本棚に追加