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ようやく、自分のしたことを理解したのか、マスターは金魚みたいに口をパクパクさせた。
マリオネットを捕まえる余裕なんで無さそうだ。
その方が好都合。
力ではこいつに敵いやしないのだから。
「サ、サン……何で……何で?」
マリオネットは泣きそうな声で言った。
「あなたがしようとしていることがわかったからよ」
平静を装って喋る。
喋る度に、心臓がドクンドクンと悲鳴をあげている気がする。
「私はそんなの嫌。他の子達の分まであなたは生きて」
あなた『は』。
私『は』ここで死ぬ。
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