扉の向こうへ

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マリオネットの荒い息使いが聞こえる。 横目で顔を見る。 鬼のような形相でマスターを睨んでいる。 乾かしていない髪の毛から、滴が落ち、私の肩を濡らす。 2人とも服を着ているし……着替え終わって、マリオネットの髪の毛を乾かそうとした時に揉めた、ってとこかしら。 それにしても何でこんなことに……。 妙に冷静な自分が、自分でも変に感じた。 「マリ――」 「近づくな!!」 こちらに近づこうとしたマスターを、今まで聞いたことがないような勇ましい声でマリオネットが制した。
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