第6話 【セカンド・バージン】

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到底予測できるはずも無い告白。 先生は言葉も出ないと言った様子で、愕然としているのが明らかにわかる。 ほら、やっぱり。予想通りの反応してくれちゃって…。 「…不倫慰謝料請求?それ…本当の話か?」 「当たり前じゃない!そんな冗談言って、何の得があるの?」 …そうね、冗談だったらどんなに良かったか…。 息をついて、心の内で苦笑いする。 「本当にいるんだ…そう言う経験してる人。ある意味、凄いな…」 「そう、実際にいるのよっ。…話したんだから気は済んだでしょ?生きてくだけで必死なの。自分を見失って浮ついてる余裕なんて無い…」 そう言って視線を落とす私を見つめ、先生は眉間に深いしわを刻む。 「その相手はどうした。その後も関係は続いたのか?」 「奥さんにバレて続くわけないじゃない。…音信不通にされて、そのまま終わり」 「バレたから終わり?つまり、遊びの関係だったって事か」 「違うっ!遊びなんかじゃないっ!!私は本気で…」 彼の放った冷酷な言葉で、瞬間的に血が上る。 思わず荒げた自分の声にハッとし、気まずそうに語尾を濁した。 「本気で?…本気で、その男を妻から奪いたかったのか?」 「違う…奪おうなんて思って無かった…ただ彼の側にいたかっただけ…」
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