第4話

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心をお休みしたら? 初めてかけられたそんな言葉は、 私の心に深く染み込んだ。 誰もそんな事は言ってくれなかった。 良いか悪いか、 ただその判断だけを迫られて、 私の足はいつの間にか一歩も動けなくなっていたから。 恭一とはその日、 店側にはきっと迷惑がられているだろう程そこで話し、 結斗がああなってから初めて、 ちゃんと笑えたような気がした。 晩御飯はどうするのか何度も母親から 電話が来て、 ようやく席を立った7時過ぎ。 この日を境に、 私は桐田 恭一と会うようになった。 友達として、 カウンセラーとして。 心の罪悪感を消しゴムで消すようにそう言い訳して、 たくさんの時間を、 友達として。
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