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日本に戻ってもしばらくはアメリカでの友達や学校生活を思い出し、ため息の毎日だった。
戻った先の高校は帰国子女を受け入れるところだった。だけど、私よりはるかに海外生活が長く英語ができる人がたくさんいて、私はいつしかアメリカにいたことは隠すようになっていた。
英語だってこんな中途半端なんじゃ、がんばったって意味がない。そう自分に言い訳して。
、、、。
目を閉じて、時間を巻き戻してみる。
みんなで学校に泊まって体育館で徹夜で映画を見た日。
ダンスパーティでイケメンな上級生に誘われて焦って日本語で返事したこと。
ハロウィーンのコスチュームコンペで銀賞をもらい、学校新聞に載ってしまったこと。
図書館にテスト勉強会と称して、皆で大量のチップスとコークを持ち込み司書さんに怒られたこと。
、、、あれは夢だったのかな。
いつしかアメリカでの日々は私の中で遠い記憶になり、あまり思い出すこともなくなった。それなのに。
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