6月の雨

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4年ぶりに聞いた生の英語。彼との会話はほとんど成り立たなかった。 人事の人が擬視する中、焦れば焦るほど、目の前の人がいう言葉が何も頭に入ってこない。 頭の中が真っ白になるとはこういうことなのか。 「帰国子女だからってみな英語がぺらぺらと喋れると思うなぁぁぁぁあ!!」 どん! とげんこつでテーブルを叩いてしまったら、ラテがカップからじゃばっと飛び出した。 「ちょ、瑠奈ったら落ち着いて!」 「あっ、、、ごめっ、、、」 *** 「みゃー。ほれこっち向いて。みゃー」 地下の自分の部屋で猫なで声を出しながら格闘していると、何事かと麻里がおりて来た。 あの屈辱の面接の後。その会社からも、次に訪ねた会社からも、次々に届いた 「大変残念ですが、、、」 の通知。 向こうにしちゃ、何百通も出す通知のなかの一通に過ぎないんだろう。 でもそんな通知を何度も受け取るうちに、私はパソコンをつけてメールソフトを起動することすらもできなくなってしまった。動悸と震えがとまらなくて。 ー あなたに何ができるの? ー あなたが役にたつことなんかあるの? 、、、そんなこと、通知のどこにも書いてないのに。 でもそう私を責めたてる言葉が、頭の中で鳴り止まなかったんだ。
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