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罪悪感をぱたんと無理やり閉じ、目をそらして足元にいるネコを踏まないよう、傍をこっそり通り抜けようとすると、小さなネコにしては大きな声でまた一声。
― みゃう!
(うわ。とにかく、無視無視。無視に限る)
― 、、、、、、。
(え、急に静かになった。まさか死んじゃった、、、とか?)
ありえんと思いつつも恐る恐る後ろを振り返ると、1メートルくらいあとにおいてきたはずのネコが、ヨタヨタとこちらに近づいてくる。
(え~、ネコ飼えないってのに! ヨタヨタついてこないでよ~、、、ってヨタヨタ!?)
よく見ると、右の後足を引きずっている。
(まさか怪我しているの?)
思わず駆け寄り、バッグのポケットから携帯を取り出していた。
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