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『大丈夫。たとえば』
と彼はバッグの中からDVDをひとつ取り出す。
最近公開された日本の人気アニメの映画版のようだ。
『これ、パッケージの説明ちょっと読んでくれない？ この映画、英語のキャプションついてる？ それと監督の名前、どこに書いてあるかわかる？ 、、、そういうことを教えて欲しいんだけど』
君は日本語のエキスパートでしょ、と言って笑うケン。
＊＊＊
＞『そのうちに他のクラブメンバーも来たんです。楽しかった。みんな、よく知っているんです、日本のアニメのこと。ネットで見てるんだそうです。ゆっくり話してくれるんで、英語もわかりやすかったし』
＞『それはよかったね! 』
初めて、英語で会話してて楽しいと思った。
どうしてなんだろう。
私、あのメンバーの誰よりもアニメなんか詳しくないんだけど。
でもみんな、私のへたっぴな英語をちゃんと聞き取ってくれようとするんだ。
私がわからないという顔をすると、言い直してくれる。
、、、なんだか嬉しいな。
その夜はふわふわした気持ちで、ベッドにもぐった。
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