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『この本屋はなくなってほしくないよなあ』
沈黙を破ったのは、常連さんのお客さんの一人、ジムだった。
『もちろんだよ』
『じゃあなんかいいアイディアがないか、皆で考えてみようぜ』
別の客があたりを見回して言った。
『んだなー』 ジョンが一言。
その場にいた皆がイスを引きずってきて、ひとつのテーブルの周りに集まり話し始めた。
『アナ、僕、書記やっていい? 今お客さん少ないし』
ショーンが丸チェアを抱えてきて聞いた。
仕方ないわね、と言って肩をすくめるアナだが、顔は笑顔だ。
その笑顔に安心して、私と麻里も会話に加わった。
『ここって俺ら常連さんは何度も来るじゃない? そういう、また来たいなあという人を増やすんだよ』
『それにはどんなお客さんが来て、どんなニーズがあるか知ったほうがいいね』 と麻里。
『おぉ、顧客分析か。本格的だな』 客の一人が感心してうなづいた。
『まずは来てくれた人に聞くとか、、、?』 私がおずおずと言ってみた。
『どうやって?』
『あの、アンケート、、、?』
『Questionnaires のこと?』 と麻里。
アンケートって英語ではそういうのか。
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