プロローグ

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「ちゃうねん!お互い、誕生日はそういう約束やねん!」 小悪魔ちゃんに騙されてる憐れな男を見る様な目で見られている気がして、慌てて否定する。 「ほんならええけど…。有り金全部貢がされないよう、気いつけぇや!」 「あの人はそんな我が儘言う人やないでしょ」 言いたい放題言っている目力のある人をたしなめながら、元気な人も帰って行った。 そうなのだ。 あの、人一倍気を使うあの子が、いくら誕生日だからと言って欲しい物をねだる事なんて無かったのだ。 あの事があるまでは。
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