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「愛想一つで女を射抜こうとか思わないの?」
「思わないな。お前と一緒にするな」
「言ってくれるわね。女にとっての愛嬌は最大の武器なのよ」
「だろうな」
「愛嬌一つ振りまけば、男は優しくしてくれるし、物やお金を与えてくれる。最高だと思わない?」
「そうだな」
ホテルのロビーへと入ると、エレベーターに乗り、パーティー会場である七階へと向かう。
大抵の男の喜ぶ仕草や言葉を身に付けて来たけれど、どうしても掴めないのがこの男、東条悠斗。
彼だけは幾ら探っても、掴めない。
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