裸夢蜃気楼~Ramumirage~

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かくれんぼで、 最後まで見つからなかった子供は、 一生、大人になれないんだって・・・      *       *       * 戯れとは純粋すぎる悪意。      *       *       * 望まれ、好まれるものは、 グロテスクすれすれのキュート。      *       *       * ギリギリの情熱と現実の中で、 綺麗でいられる時間は あと、どのくらいだろう。      *       *       * 一瞬のぬくもりが 残すもの。 それは長い孤独と 冷たい自己嫌悪。      *       *       * あなたは、 私の木陰に横たわった。 私の香りが、 あなたを包んだ。 それでも、あなたには、 私の言葉が、 分からなかった。      *       *       * ドラマも些細なことの集積。      *       *       * 最高の歓喜が 絶望となったとき、 それによって私は滅び、 新たな別人となって 生まれ変わる。      *       *       * あのとき空に 飛ばせばよかった。 青い空に消えていくのを じっと眺めていたほうが ずっとよかった。      *       *       * 欲しいものは、 開けても開けても 包みが出てくる プレゼント。      *       *       * 毬藻には中身がない。 外側は、ぐるぐるまきなのに・・・      *       *       * 明かりが見えているのに、 出口がみつからない。      *       *       * 何処から何処までが夢で、 何処から何処までが、 現実なのか? 現在ここに 自分が存在していることすら、 虚構かもしれない。 自分が、 イモ虫になった夢を 見ているつもりが、 もしかしたら、 自分は、 イモ虫が見ている夢の中の 人間かもしれない。      *       *       * 日向の影には必ず日陰ができていた。      *       *       * 美しいものに囲まれて、 美味しいものをいただく。 そんなちょっぴりの贅沢が、 きっと日常に 魔法をかけてくれる。      *       *       *
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