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早速春樹は漫画を一冊取ると用意した椅子に座った。
昨日家に来ると約束したので用意したのだ。その方が春樹が読みやすいと思ったからだ。
「堀口君。」
朔のお兄さんである秋樹さんが俺の名前を呼んだ。
「はい?」
どうやら秋樹さんは漫画を読みに来た訳じゃなさそうだ。
「君、春樹のことどう思ってますか?」
いつも冷静な感じの人なんだけど、今日は特に真剣な顔だな。
「どうって。好きですよ。一目惚れしたんです。」
そういっても秋樹さんの表情が変わらない。
「君は春樹を守ってくれるのか?もうあんな思い絶対させないでくれるか?」
秋樹さんは辛そうな顔で言った。あんな思いって誘拐された時のことだよな。
「はい。」
俺は絶対そんな思いをさせない。
「いつもそばに居てやってくれるか?」
また、秋樹さんは辛そうな顔で言った。
「はい。もちろんです。」
俺は絶対春樹を一人にさせない。ずっとそばに居てやる。
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