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それから色んな話をした。朔の両親の話や好きなものの話をした。 お互いの好きなものの話をして同じものが好きだったら喜んだり笑ったりして楽しい帰り道だった。 そんな楽しい話をしているうちにもう家についてしまった。 「今日はありがとう。楽しかったよ。」 玄関の前に立って俺は言った。 「それはよかった。」 朔は俺の頭を撫でながら言った。 「また行ってもいい?」 まだ朔の家にあった漫画全部読んでないから行きたいな。 「もちろん。またデートしような。」 デートって…。家で漫画読んでただけだけど。 「うん。」 俺は笑って返事をした。確か今度は図書館に行くって言ってたからデートだね。 「なあ、春樹。」 「何?」 頭を撫でられるくらい近くにいた朔だったけど俺から一歩離れて、 「あのな、俺おまえが…」 「春樹!」 朔が何か言おうとしたが家の扉がいきなり開いて途中で止まった。 .
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