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今日も俺は図書室にいる。本当は一週間に一回当番だ。でも今日当番の別のクラスの友達に、 「用事が出来たから変わりに当番して。」 と頼まれたので今日も図書室にいる。 「なあ。」 図書カードの点検をしていると隣にいる朔に話し掛けられた。 「何?」 今日は先に帰ってもいいよって言ったけど一緒に居たいと言ってたのでここにいる。 「春樹と夏樹ってどっちが兄さんなんだ?」 なんだそんなことか。 「夏樹だよ。」 結構みんなに聞かれるんだよね。これ。 「じゃあ冬樹さん、秋樹さん、夏樹、春樹って順番なんだな。」 朔は可笑しそうな顔をしたが頑張って笑わないようにしている。 「そうだよ。変な感じするでしょう。」 どうせだったら冬兄さんが春樹だったらよかったのにって俺もたまに思うけど。 「ちょっとな。」 やっぱり笑われたよ。ま、気にしないけど。 .
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