1 前座

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瀬織は話が通じてない2人の通訳をしないと、ならないと感じた。 2人に向かって歩き出す。 ライフルを構えた背広のエベルキン人は、ひいひいと、1人で騒いでいた。 「動くな!撃つぞ!」 瀬織は無視している。 「聞けよ!こらあ」 男はライフルを乱射した。 瀬織は振り向きもせず、無視している。 何発か当たったが、霊服で止まっているので、気にしない。 エベルキン人の背広の男は泣き出した。 「言うこときけー!」 瀬織は、陣平の横まできて、話しかけた。 「陣平ちゃん、そのクソガって人、降参してるわ。」 陣平は 「あ、そうなの?」 と、泡を吹いているクソガを離した。 「げへーげへー!」 クソガは、座り込んで、息をしている。 だが、それでも、 「きょ、今日はよくやったな。誉めてやる。日本人にも、骨のあるのが。ゲハア、いるじゃないか?、ぜーぜー。」 と、強がりを言っている。 瀬織はクソガを、見下ろした。 「なんだか、まったく練習にすらならなかったわ。」 そして、背広の男達に、 「見ての通りよ。 私たちの勝ちだわ。いいわね?」 と、問いかけた。 背広の男達は、震え上がっている。 「そ、そちらの勝ちです、はい!」 た、叫んだ。 陣平と瀬織は、帰ることにした。
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