あっちょんブリリアント

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 僕にはやらなければいけないことがある。それもたくさん。卒論を書いているサークルの先輩からはこの大学二年生という時期を懐かしがられ、また羨ましがられたが、先輩の言う自由など今の僕にはまるでなかった。  違う。被害者面などできはしない。なぜならその〝自由〟という代物を僕は自分から捨てたのだから。  今日も僕は彼女に頼まれた仕事をこなすためパソコンと対峙する。液晶から突き刺してくるLEDの明かりが残酷なほど、細めた裸眼に疲労を蓄積していく。  四日前、床に落ちていた眼鏡を踏みしめてダメにしてからはずっと、こんなふうに弱視に鞭打ってキーボードを叩いている。今流行のブルーライトシャットアウト加工をしてもらっていた高いやつだっただけに後悔が募る。彼女と一緒に出掛けて買った思い出は、今ベッド脇の小物入れで無残に潰れている。  目がチカチカする。頭も内側から鈍器で殴られているみたいに痛む。並列に並べていいものかわからないが喉も渇いた。パソコンの奥に置いているペットボトルに手を伸ばす。 「あっ」  掴み損なってうっかりそれを机の下に落としてしまった。しかし確認したところ中身が零れる気配はない。どうやら既に空だったらしい。
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