【一】 ―壱―

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各学年4クラス。 そして1クラス30人というクラス編成がお決まり。 しかし私の所属する月組と隣の陽組だけは31名で、退学者がいない私の学年では異例の増員が行われたという事になる。 同期の顔と名前はほぼ一致している。 そして在籍していた部活動のお陰で、対人面に関する記憶力だけはすっかり鍛えられていた。 ―――目新しい名前は2つあるはず・・・。 私はクラス発表を見に来た他の生徒たちに揉まれながらも、新たに増えた2つの名前を探した。 これはただの好奇心。 新聞部で記者をしているせいか、どうも目新しいものに飛び付いてしまいがち。 きっと2人の編入生は別々のクラスに振り分けられているはずだ。 そう私は予想したが、その期待は見事に外れていた。
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