【〇】 ―零―

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「ほら、ぼやぼやしてないで。 早く行った行った!!」 僕は彼らを追い立てるように家の門の外に出し、まだ眠そうに欠伸をしている彼らを強引に学校へと送り出した。 ―――ふぅ・・・、やれやれ。 残っているのはただ1人だけ。 彼に関しては、恐らく何も心配する事ないだろう。 「サタ・・・いや、義人!! お前も仕事に行きなさい・・・。 途中でむやみに買い食いするんじゃないぞ!?」 無駄な金銭は与えていない。 だけど、今日から彼は一人前の社会人として働きに行く。 給料を貰い自由に金を使う事ができるようになっても、この“忠告”だけは肝に銘じてもらわなければ・・・。
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