序章

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「私の妹。茜だよ」 「あ、えっと…………金森茜、です…………」 「速水鈴です。よろしく」 俺は右手を差し出し、握手を求めた。 それを茜ちゃんは恐る恐る、握ってきた。 「よ、よろしくお願いします」 手が離れる。 「なぁ、速水。お金は俺が出すから、ジュース買ってきてくれないか?」 「別にいいけど」 信二から俺に差し出された千円札を受け取り、立ち上がる。 「なにを買ってきたらいい?」 「俺はいつものやつ」 「おしるこか?」 「違うわっ!!」 「じゃあ青汁?」 「サイダーだ!」 「二人は?」 ひよりちゃんと茜ちゃんに尋ねる。 「私はレモンティーで」 と言ったのはひよりちゃん。 「あの、私は…………」 なかなか決まらないのか、次の言葉が出てこない。 いつまでも決まらなさそう。
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