第1話 起点

5/8

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/8ページ
コンビニを出て、ネカフェへ戻ってパソコンでもいじろうと思っていた。 ―すると― 突如、後ろから声がした。 「あれ? 翔くんじゃないか?」 「あっ…あれ?セニョリータ先輩?」 後ろにたっていた人物は、美堂院セニョリータというオーストラリア人と日本人のハーフという憧れの先輩だ。 セニョリータ先輩は、僕の通っていた岸端高校の先輩だ。 ……正直、会いたくなかった……。 「君、学校辞めたよね? ここでなにやってるんだい?」 「…いえ、ちょっと…。」 言葉を濁し、逆に質問する。 「…せっ、先輩こそ、ここで何してるんですか?」 「ん? あっ、ああ…、じつは生徒会の奴らに買い出しを頼まれちゃってね。 全くもう、やんなっちゃうよね。 自分で行けばいいのにさ。」 「…そっそうなんでしたか…。お気の毒に。」 「まあーね、まっでも僕に買い出しをさせたんだし、それなりの制裁を加えさせるつもりだよー。 … で、次は翔くんが答える番だよ?ここで何をやってるんだい?」 うっ!! せっかく、質問してうまく切り抜けようと思ったのに!! 「…なんとかして、上手く逃れようたってそうはいかないよ?」 先輩が釘を指すように言った。
/8ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加