第1話 起点

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めがけて、いろはすを吹き出してしまった。 「ごほっ!!ごほっ!!……先輩ごめんなさい!! 」 セニョリータ先輩は、ハンカチで顔にかかったいろはすを拭いていた。 「…いや…、すまない、 謝るならこっちの方だ。……でも、吹き出すのは勘弁して欲しいかな……?」 「…マジでほんっとーに、ゴメンなさい!! …でも、 軽すぎませんか? 僕は、真剣に悩んでいるのに…。」 「…まぁーね! いろはすの件は、許すよ。 …気にしないでくれ、僕も君の気持ちをかえりみずに言ってしまったから、悪いし。」 セニョリータ先輩は、あはははーとあっけらかんに笑っている。 「…すみません…、ありがとうございます…。 …いえ、こちらこそ気にしないでください。 …でも、どうしてそうやって軽く言えるんですか?」 「だって、この僕を頼ればいいことだろ?」 僕は、不思議そうに彼を見つめた。 「任せな、僕がいろいろ提供してあげるよー!!! 」 彼はどんと握り拳を、胸の前で握り締め、任せなというようにポーズをとっている。
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