第1話 起点

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―セニョリータ先輩は、僕が岸高に行きたくなったきっかけだ。― 彼は、品性方向、才色兼備という二つの四字熟語を兼ね合わせたような男性だ。 彼と僕が出会ったのは、今から約2年前、中3の頃に高校見学会を訪れた時だ。 全見学生徒の前で、まだ高2にも関わらず、生徒会長を勤めていた。 そこでスピーチを凛とこなしてた姿に憧れ、僕は岸高へ入学したのだ。 まあ、今はこの体たらくだけどね。 もう少しだけ、彼を説明すると彼は家がとても凄い大金持ちなのだ。 彼の母親は、世界規模の女優さん。 父親が数々の名作を生み出した映画監督さんなんだとか…。 詳しくは、知らないけども。 だから、いろいろコネとか流通とか楽なんだろう。 まあ、まさか…それを使って、こんな僕をたすけるわけじゃないよね……。
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