第1話

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僕は彼女がいればいいと思っていた とりあえず付き合っているだけでよかった 「彼女」という存在は僕の支えでもあったからだ ストレスが溜まっているのがわからず、とにかくポジティブだった僕は ちょっとしたことで怒るようなダメな奴だった そんな僕を美沙は優しく包んでくれた それがすごく幸せだった 彼女を守りたい、笑顔にさせたい そう思えるようになったのはこの時からだった それから、僕たちは一つになった 一つになることが多かった 誰が見てもやり目だと思われてしまうかもしれない ただ、美沙と一つになることは かけがえのない時間と宝物だった やましい意味ではない 彼女と一つになることは、呼吸も心臓の音も よく聞こえたからだ もう一つ彼女の姿を知ることができたからなのだ
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