予期せぬ過ち

7/31
前へ
/31ページ
次へ
私はその日、 一睡もできないままに 朝を迎えた。 私は、 朝の六時に いつものように朝食を作り始め、 夫の浩史が起きてくるのを 待った。 昨日と同じような朝を 私は精一杯、演出していたが、 昨日と今日とでは、 決定的に違うことが 一つだけあった。 〈 昨日の私は、 一般市民。 今日の私は、 犯罪者…… 〉 夫の浩史が起きてきて、 リビングに入ってくると、 私の体中に緊張が走った。 私はこの人を いったい、いつまで 騙し通せるのだろう?
/31ページ

最初のコメントを投稿しよう!

223人が本棚に入れています
本棚に追加