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夕暮れの街並みに1人佇む少女。
街の中心から離れた住宅街のなかに広がる公園の入り口。
そこに通りかかった制服姿の少女が足を止め、公園の端のベンチを見ている。
少女の名前は高梨楓。
高校二年の、至って普通の少女である。
運動は苦手、不器用で人付き合いも苦手。
得意な事は特になく、苦手な事は数知れず。
身長は低めで体重は・・・、本人のみが知るところ。
そんな本人曰わく、「無能」な、普通の少女である。
で、そんな少女、楓が見ているのは公園のベンチに座る1人の男。
特に目立った所もなく、どちらかといえばみすぼらしい格好の、中年の男。
しかしどこか不思議な感覚を覚えた楓はゆっくりと公園に入って行った。
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