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先生から投げられた袋の中には8個の小さな水晶球が入っている。
これは1つ1つ受け入れる属性が決まっていて、魔力を流すと各属性に反応して光る仕組みになっていて、属性検査にはもってこいのやつだ。
とりあえず巾着袋から水晶球を取り出し右手に4個、左手に4個持った。
やっと終わる、と思ったのか欠伸をこぼす先生に、今日何度目かわからないため息が出た。
大丈夫なのか、この人で。
「ん?どうした。」
なかなか始めない俺に見かねてか、考えていることがバレたのか。後者でないことを祈るばかりだ。
……しょうがない。どうせはやるんだ、早い方がいい。
持っていた8つの水晶を握りしめ、魔力を流した。
手のひらの中で水晶が各色に輝く。
「!?お前…。」
驚愕する先生と自分自身に再び苦笑い。
俺の手の上には8つとも輝く水晶があった。
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