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体内に誰しも魔力が流れていると言われているこの世界では、誰もが魔法を使っている。
そのため魔法の使い方を知らず暴走させないように、国が子供を教育する機関を作り、それに通うこととした。
というのもあるが、国の戦力アップが本音だろう。
昔は人間VS魔物の戦争があったのだと。
今は無いけど。
準備が終わり、朝飯も食べたところで時計を見る。
まだ早いがそろそろ行こう。
誰もいないリビングをみて、行ってきます。と呟いた。
ところ変わって、入学式が現在進行中の第一訓練所。……の外。
「遅刻した…。」
学生寮と学校の施設は同じバカみたいにでかい敷地にあり、しかも早い時間に部屋を出た。
だからいくら広くても遅刻なんてしないと思っていたのだが。
見事に迷ったよ、うん。
転移魔法というものもあったのだが、これは一度行ったことのある場所にしか行けないという制限付きのため使えなかった。
そもそも、敷地内では許可なしに魔法を使うことは禁止という校則のため、どの道無理なのだが。
「「仕方ねぇ。こっそり入るか。」」
ん?誰だ今の。
誰かとハモった。声のした方向には銀色の短髪に翠の瞳をした少年がいた。
俺より身長高いとか、そんなん別に気にしてないし…。
「お前も寝坊か。」
「失礼な、迷子だ。」
「それもそれじゃないか?」
と言いながら目の前のやつは笑った。
なんか犬みたいなやつだな、と思ったのは内緒だ。
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