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「ね、ねぇ……良いの?」
校門を出てからしばらく歩いたところで
私は恐る恐る聞いた。
「ん?何が」
いや「何が」って
「だって大雅君、寂しそうだったし……」
「気にすんな。いつものことだ」
いつもあったらまずいでしょ。
「そ、そう……」
「……」
「……」
また沈黙。
私があの一言を言うまで二人とも何も話さなかった。
何か話さなきゃ、と思って取り合えず大雅君の話を持ち出したけど……。
「……」
「……」
もうこれ以上話題ないよ。
「着いた」
「え?」
急に勇真君が声を出すからびっくりした。
「俺の家」
「え。……。えぇ!?」
何このでっかい家!
こ、この家が勇真君の家!?
お城じゃん!
どっかの国の王宮だよ!
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