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「……」
何も答えない勇真君。
そんな勇真君がなんだか悲しそうに見えた。
「もう亜衣ちゃんのことは……っ」
「うるせぇな!しつけぇんだよ!」
急に勇真君が怒鳴ったから勇真君のお母さんと一緒に私も驚いてしまった。
「ゆ、勇真……」
さっきあんなに笑顔で勇真君と話していたおばさんの顔が曇る。
「関係ねぇだろ!?……。悪い、冴木今日はもう帰ってくんねぇ?」
勇真君はもう一度怒鳴った後、私のほうを向いて言った。
「う、うん」
怖い……。
今の勇真凄く怖い顔してる。
「あ、風呂敷、編んで明日帰す」
「え、あ、ありがとう」
私は勇真君にお弁当を包んでいた風呂敷を渡し、勇真君の家を出た。
明日……会いたくない。
会いづらい……。
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