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「いたっ!」
だんし数人がななせを囲んでいた。
その一人がななせのしろを引っ張った。
先生はまだいない。
親達も廊下。
ななせはやっぱり涙目。
…いじめが発生してんぞ。
「ママがいってたぞ。みんなとおなじじゃないやつは"ふりょー"って」
「はなして…」
「これ、じげってやつ?」
「そめてんじゃねー?うまれたときから、こんないろだったらキモチワルイって」
「くろにそめろよ」
「なんでせんせーはちゅういしないんだろ」
「しろなんて、キモチワルイ。きるか?」
「いたい!やめてよ!!」
「うわっ!ないたぞ!おんな―――――」
「めいちゅー」
…しん…
「うっ…、うわぁあああん!!」
ななせのかみをつかんでいたガキの足下には、オレが投げた筆箱となかみが散らばっていた。
さっきのいせいはどこへやら、ガキはみっともなく静まりかえったきょうしつで泣きわめいた。
「じげなんだからしょーがねぇだろ。わかってんならいちいちつっかかってくんなってんだよ」
ななせのもとに行き、だんしの中心から連れ出す。
泣いているヤツが泣きわめき続けるから、ぞろぞろと親達が入ってきたじゃねぇかよ。
うざっ!
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