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鉛のように重く感じる
瞼をゆっくりと開いて行くと
瞳に映り込んだのは
心配そうに私を覗き込む
松田先生の姿だった。
「あ…」
起き上がろうとした私を
松田先生は慌てて制す。
「まだ起きちゃダメ。
紗枝ちゃん貧血起こして
エレベーターの中で
倒れてたんだよ」
…正直驚いた。
今まで私は貧血なんて
起こしたことなんて
一度もなかったのに。
やっぱり寝不足だったのが
いけなかったのかな…。
そう思いながら、
再び横たわった私に
松田先生が厳しい顔で
言葉を落とす。
「紗枝ちゃん、
あれから月経…
ちゃんとあった?」
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