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魔王「おお、それは助かる。
まさか、信じて契約書作ってくれるとは思っていなかったから。
ほら、俺は自分が魔王に就任したときの土地を守り通せれば良いのに話を聞かない、君と違うクソみたいな勇者とか、魔界の内で侵略してくるクソ魔王とかいるから今度も信じてくれないと思った。」
勇者「それはどういたしまして。
ところで、その口振りだと、魔界内には幾つかの国があって、その国の王が魔王と呼ばれているのですか?」
魔王「賢い勇者は嫌いじゃ無いな。
その通り。で、寒いだろうからコタツ入る?先代の魔王が大柄だったから大きめなんだよ。」
勇者「では、お言葉に甘えて。
ついでに、契約もこのコタツでしてしまいましょう。」
そう言うと、勇者一行はコタツに入って来た。
ちょうど、右隣が魔法使いで、
左がクイーンさん。
にしても、此処までユルいのも悪く無い。
1時間後。
契約書2枚が完成した。
2枚なのは、どちらかが不正をしても分かるようにするため。
内容の事は、さっきの内容を難しく書いただけ。
魔王「お、有り難う。
でも、お前達の箔の為にも魔王を倒したと言う実績があった方が良いだろ。
だから、丁度生物界への侵略を企てている隣国の魔王を倒してくれば?
特訓は俺達がみてあげるよ。
ついでに、此処の入国許可証もあげるからさ。
何時でもおいでよ。
法律辺りはそれほど変わらないから。」
勇者「それはとても助かりますが…。」
魔王「大丈夫、大丈夫。
一応、此処の四天王は隣国の魔王程度ならば1人で倒せるから。
魔王は、それ相応の器を持っているから。四天王も同様にね。
初代魔王のお言葉が、
“実力は心の器に相応する。
故に王と四天王は心を大きく持て。”
って事なそうで。
アットホームな俺達だから。
だからこそ、何かを守る為に戦える。」
魔王「…まあ、話が逸れたが。
俺達にも利があるからね。
君達が魔王を倒せば、ひとまずは過激派も沈静化するからね。
そのためには相応の強さになって貰った方が良いから。
もしも、その所為で国に追い掛けられるのならばこの国に住めば?」
何とも強引だが、理には叶っている。
…最後のひと押しをしてやるか。
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