第3話

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新しい仕事に付き、覚えることも山のようにある。 ただ、ありがたいのは座り仕事。おかげで痛みもそんなにひどくない。 ほとんどが自分の席に座ったまま仕事をこなしていく。 そんな生活が半年。 やっと仕事にも慣れて余裕が出てくるようになった。 そんなある日。 シャワーを浴びて出てくると携帯がなっている。 「ん?」 着信音が普段と違う着信音。 そこでふと着信音を変えていたことを思い出す。 普段は好きな音楽を着信音にしているが、前の会社の人だけは機械音に設定していた。お客さんのところで電話を受けても平気なように。 しかし、仕事を変えて半年。 すでにそのことさえ忘れていた。 慌てて携帯を手に取ると懐かしい名前が浮かんでいた。 東谷さん 嬉しさで一気にテンションが上がる。 「はい。」 「お疲れ様ですー」 懐かしい声が耳に響く。 変わらない口調で。 「お久しぶりです」 そう言って笑いながら挨拶すると近況報告が始まった。
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