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人と人との縁って、難しい。
俺はフラれた。
美弥子さんはもうすぐ結婚する。
椎さんは男と付き合ってる。
どういうことだと、詰め寄ってくる女性陣。
俺の振られた話がネタになるのはいい。
いや、よくはないんだけど。
でも、ねーさんと椎さんにネタにされてる分には、構わない気がする。
なんていうか、正直、お花畑に住んでる人に触られたくはないんだけどなぁ、なんて。
何とかバックれようと考えた俺に、ねーさんがにーっこりと笑いかけた。
「よし、決まり。あたしはたこ焼きを所望する!」
「はい?」
「場所ならウチを提供するわよ。時間もハルタくんに任せるから、来なさいね」
「はいぃぃぃぃ?」
俺が反応しきれないうちに、ねーさんの中ではいつの間にか、たこ焼きパーティーが決まっていたらしい。
「たこ焼きたこ焼き~、さーて働くぞー」
なんて伸びをしながら去ってくねーさんを見送っていたら、
「って、いうことらしいぞ」
と、椎さんに肩を叩かれた。
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