As You Wish

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それにしても。 周りの思惑とかどう受け取られるかとか、そういうことに頓着せずに、物事をはっきりいえるっていうのは、ホントに羨ましいもんだ。 そう思う。 それが、いいか悪いかはこの際横に置いておいて、そういう行動が取れたら、気持ちがいいのかもしれないよなぁと、時々、考えてみたりする。 とくに、今朝みたいな時には。 一昨日届いた気の重いメールを思い出して、溜息一つ。 気が重い。 ああ、まったくもって本気で、気が重い。 いくら俺が呑気でも。 友花の攻撃に日々さらされていて、言われっ放しに慣れてても。 あのメールの後、普通の顔してサークルに顔出せるほど、太い神経は持ち合わせてない。 やっぱり、今日は講義とバイトだけで帰ってくるか。 所属している写真サークルに、顔は出すつもりだった。 できたら、現像してもいいかな、なんて思ってはいた。 ちょうどフィルム使い切ったところだったし。 だけど。 一度入れた荷物からフィルムを出して机の上に置き、俺は部屋を出た。
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