GliTTer

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正直、実感は無いわよう。 いきなりだろうが準備を持って二年前から言われているからだろうが、後数日……たった数日ではい! 人生The End! なんて、どうしても思えない。 だって、時間は止まってくれはしないから。 例え時計が時を刻むのを止めても、日を始めさせて日を終わらせる時は止まることはないのだから。 人の行き交いの多い通り。 爛々とした輝きに彩られた明かりに照らし出された通り。 後数日でやってくる最後のクリスマスを最高に楽しむ為に、行き交う人達は皆生き生きとした表情をしていて、あたしはというと……。 今の時期は吐く息が白くなる程の寒さを誇っているのだもの。 寒さは冷え性の敵! ということで、可愛らしくてだぁい好きなキャメル色のダッフルコートに、サルエルパンツを穿いてブーツを履いているんだけど。 今の女子は男子が消極的になって草食男子と呼んでいるぐらいだから、ちょぉっと華やかな男子を見つけると百獣の王も裸足で逃げ出すんじゃないの? てなぐらいのがめつさを持った目で見てくるのよねぇ。 あたしはナルシストじゃないわよ。 でも、確かにあたしの容姿は周りの女子の視線を集めるぐらいの容姿を持っている事をちゃぁんと自覚してる。 髪も毎日ケアしてはセットもしているし、顔立ちだってよく綺麗だって褒められる。 女子は綺麗なものが大好きですもの。 綺麗なあたしを見てしまうのは、分かる気持ちもあるのよ。 でもね……。 「あらやだ見て伊真ちゃん!! これやばくなぁい!! 超可愛いんですけどぉ!!」 あたしのオネエ口調で視線はささっとどこかに行ってしまうの。
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