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「王都本軍はどうした!」
「早馬は出しましたが、陛下は親衛隊もろとも軍勢に飲み込まれ、もはや絶望的……」
「間に合わぬか……」
「ば、馬鹿な!」
転んだ神父は必死に顔を上げる。
「それだけではありません……。群れはそのまま始まりの古城へと向かっています!」
「何ぃ!?」
「血路を開くには数が違いすぎます……。姫は古城の奥に避難するのが精一杯かと……」
「で、殿下!王家が途絶えてしまいまする!せめて姫様だけでも……」
神父は青年にすがりついた。
「当然だ!すぐに向かう!」
近衛兵の馬と槍を奪うように借り受け、青年は駆ける。
兵たちもそれに続いた。
「急襲!魔物の群れがこちらにも……!」
「……突破するぞ!」
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