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 変わってしまった日。  青年は少数の兵と共に、押し寄せる異形の軍勢を突破した。 「!?」  急に開けた古城の庭。  魔物の群れの残骸が散らばっている。  その中心にはドレスを血に染めた姫。  不気味な光を纏って髪を逆立て、額には怪しげな紋が浮き出ている。 「どうしたことだこれは……」 「悪魔の禁書?そんな、まさかそんなものが本当にここに封印されて……」  驚愕する近衛兵の視線の先。姫の頭上には古書が開いた状態で浮いている。 「もう、もう死なせない……!」 「もういい!」  青年は折れた剣を捨て、変わり果てた姫に駆け寄る。 「全ての魔物を倒す!」  拒絶するような威圧は竜の咆哮のような風を巻き起こす。  近衛兵たちが飛ばされる中、踏ん張る青年。 「いずれまたその機会もできよう!今は共に逃げるんだ!」 「だめ……!彼らを見捨てるなんてできない!」
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