揺れる天秤と欠陥少女

『欠陥少女』のプロローグ？

身体中が痛い。まるで全身を刃物でバラバラにされたかのように痛い。彼女はそんな痛みのお陰で目が覚めた

「うｯ!?……痛いですね。口を動かすのも辛いですね。まったく、父上から教えてもらった貴族はいつでも優雅であれ、と言う教えがなければ叫び回ってましたよ。さて、怪我は」

アルーネが傷の確認をするために左に首を回すと、そこに奇妙な物が見えた。真っ白な空間、壁などが存在せず。あるのは本棚と

「あれは………本！？」

本だけだった、だが、問題は本にあった。彼女も生きてるときは何度か本を見たことがある。いや、何百回も見ているかもしれない。だが、彼女が気になったのはそこではない。なんと、本が浮いていたのである。本が浮く、それは彼女の世界ではあり得ないことだった。しかも、浮いている本は数百冊以上あったのだ。彼女は本が浮いている光景に呆然と眺めていると

「ほぅ、そこに居るのは一体、何奴だ？」

女の声が後ろから聞こえた。幼い声が、だが、その声は無理矢理ドスの聞いた声に変えようとしているような気がした

アルーネはゆっくり振り替えると。そこには

「なんだ？我に可笑しな所があるか？」

右目を包帯で巻き、ビキニを着たおよそ16歳の茶色のロングの少女がそこにいた。

全体的に可笑しい。アルーネは言葉を無理矢理喉の奥に飲み込んだ

「寒くないんですか？」

「我に寒さなど無駄よ!!我は6兆度の熱に耐え！－6兆度の寒さにも耐えられる!!我に敵うものなど居ない!!」

少女はない胸を突き出して笑う、その顔は魔王………ではなくて、まるで、魔王に憧れる子供である

アルーネは思った。なんなんだろうこれは。そんなシュールな光景がもう少し続くかと思った矢先に

「そこまでだ!!プロファッサー!!」

「何奴!?」

少女は声に釣られて後ろを振り替える。そこにいたのは!?なんと、18歳の白の執事服を来ている少年だった!!少年は少女の前で、18歳だったら絶対に人前でやらないような、あらぶる鷹のポーズをとっていた

アルーネは再度思った。なんだこれはと