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『君も刀を持つのでしょう?
その掌のタコを見れば、それとなく分かってしまう』
『ああ、そうだが』
『良ければ、私の道場に来ませんか? 遊びに来るだけでもいいんです。そうだ、貴女も一緒にどうでしょう? 健吉と仲良くしていた貴女ですから、貴女のことが知りたい』
『えっ、わたしもですか?』
千歳が、どうしたものかと俺に視線をよこしたので、
『また機会があるならば、伺わせてもらう』
そう言い残し、宗次郎とはそこで別れた。
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