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『近藤さん、千歳がご迷惑をかけてしまい、申し訳ありません』
俺が頭を下げる中、千歳も下げるようにと、その頭を掴んで下げさせた。
『おい、謝るのは近藤さんじゃねぇ。俺に、だろ?』
未だ怒りが収まらない様子の土方さんにも俺と千歳は深く頭を下げる。
『土方さんも、ごめんなさい。近藤さんの言う通り、今度からは宗次郎くんとよく考えて、稽古以外のときにします』
『そうじゃねぇだろ!』
『え?』
『「え?」じゃねぇよ!』
千歳が言ったことに対して、更に怒りをぶちまける土方さんだが、俺にしてみれば千歳の言い分はもっともだ。
今回は稽古中であったから近藤さんも俺も、千歳たち二人を注意したわけで、普段からの悪戯をやめるようにと言ったわけではない。
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