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試衛館に着くとまず始めに土方さんと出会したので、千歳の居所を訊ねると、既に宗次郎と出掛けてしまったようだった。
『また近所の餓鬼共んとこに遊びに行ったんだろうよ』
『そうですか』
『ただあいつ、今日は珍しく覇気が無かったな。お前もお前で覇気がねぇが、お前ら喧嘩でもしたのか?』
『いえ、特には……』
そこで会話が途切れてしまい、少し時が流れた後、土方さんが話を再び切り出した。
『山口、少し話をするか』
俺は静かに頷いた。
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