第2話

2

そこまで想像したところで、ふいに手元で携帯が振動し、画面にメール受信のメッセージが点滅した。

客からのメールに、私の空想の時間は断絶された。

今日同伴する客とはまた別の客からで、メールの内容は、君に会う度に君の事を好きになるとか、君に店の外で会えたら嬉しいとか、そういう内容で、

私を前に大半の客が虚勢を張る客ばかりの中、メールでこんなにも臭い台詞が言える彼を、

もはや尊敬にも値する感情でもって、ああ、この人は私の事が好きなんだなあ、と私はとてつもなく冷めた気持ちでそう思った。