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「ルナちゃん」 突然名前を呼ばれて、しかもそれが草野君に「ちゃん」を付けて呼ばれたことで、私は少しだけ戸惑いながら振り返った。 「僕もルナちゃん達の店に行ってみようと思うんだけど、いいかな」 草野君がこちらに向けてそう訊ねてきて、舞が身を乗り出して口を挟む。 「キャバクラ行った事ないんですかあ?心してお持て成ししますよう」 そうはやし立てる舞に、 「ただの興味本位だけどね」 と草野君は苦笑しながら言い、 後学のため、作品作りの刺激を受けるためと続けた。 浅井さんは支払いを済ませるため、既にカウンターの方へ歩いて行ったようだった。
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