0人が本棚に入れています
本棚に追加
「ルナちゃん」
突然名前を呼ばれて、しかもそれが草野君に「ちゃん」を付けて呼ばれたことで、私は少しだけ戸惑いながら振り返った。
「僕もルナちゃん達の店に行ってみようと思うんだけど、いいかな」
草野君がこちらに向けてそう訊ねてきて、舞が身を乗り出して口を挟む。
「キャバクラ行った事ないんですかあ?心してお持て成ししますよう」
そうはやし立てる舞に、
「ただの興味本位だけどね」
と草野君は苦笑しながら言い、
後学のため、作品作りの刺激を受けるためと続けた。
浅井さんは支払いを済ませるため、既にカウンターの方へ歩いて行ったようだった。
最初のコメントを投稿しよう!