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浅井さんは、何だか楽し気に笑っているけども、私は楽しめずにいた。
自分が楽しいと感じていれば相手も楽しんでいることだろう、などと勘違いしている客は沢山いるし、嫌な気持ちを携えている理由を浅井さんだけのせいにする訳ではないけれど、
場は和んでいるようでも特に楽しい気持ちにはならないこと、楽しいのか楽しくないのか分からない気持ちでいることは私の常で、
何故私は嫌な気持ちがしているのだろう?とか、何故楽しめずにいるのだろう?などと考えて最終的には疲れてしまい、
嫌な気持ち…気持ち悪い気持ち…と考えながら、
舞が、浅井さんの本を「時代物の話じゃ私はつまらない」とこぼすのを受け流したり、
また思い出したように肉に手を伸ばしたり、適当にやり過ごす事だけに専念するのである。
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