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黙ってた優子。
私もなにも聞けない。
そんなこと簡単に考えてた私が子供みたいで、
なにも言えないんだ。
「ゴメン…
嘘付いた。
ホントは私のお姉ちゃん。
私が小学校に入ったばかりで、お姉ちゃんは高校に入ったばかりの夏。
歳が離れてたの。
だから、お母さんよりも好きだった。
お姉ちゃんはたぶんまだ、
男の人を知らなかったと思う。
まじめで優等生だったから。
だから、私もお姉ちゃんが死んだ高一の時に女になったの。
こんなことで死ぬなって言いたかったんだ…
だけど、
あんなこと、好きな人以外にはあげちゃいけない。
体を引き裂かれるほど痛いんだから。
好きな人だから我慢できるの。
好きな人じゃなきゃ、絶対にイヤだって。
その時に思った。
お姉ちゃんはね…
ずっと泣いてた。
泣いて泣いて、家の中にはいつもお姉ちゃんの泣き声が聞こえてた。
で、泣きやんで、
みんなで一緒にごはんを食べたの。
笑ってた。
ああ。
やっと、笑ってくれたんだって、
お母さんもお父さんも喜んでた。
だけど、その日の夜。
みんなが寝静まった頃。
私は覚えてないんだけどね…
窓から飛び降りたんだ。
『ゴメンね。生きる自信がない。』
ってだけ、置き手紙をして…
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