第8話

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FSH、エストロゲン、LH、プロゲステロンなどの表記と共に、数値が並んでいます。 診断結果を見ても、なんのことかわかりません。 不妊治療をする上で、これがよい数値なのか、よくない数値なのかも見当がつきません。 ホルモンの数値は低いということはないです。 と言う医師の言葉に、 低いということはない??? それっていいの? 悪いの? と頭が混乱します。 主人も黙っているところを見ると、同じ感覚なのでしょう。 数値からは何か異常がありそうだという感じはありません。 続く説明に少しだけほっとします。 感染症も問題ないですね。 そう言われて見ると、たしかに「クラミジア」や「HIV」の項目には(-)がつけられています。 問題がないなら妊娠できますか? 思わず、医師にそう聞こうかと迷って、でもやめてしまいました。 はっきりと「できません」と言われるのを恐れてしまったのです。 医師からの言葉が続きます。 妊娠をご希望なら、なるべく早く体外受精に進む方がよいでしょう。 タイミング療法や人工授精などもありますが、年齢的に猶予はありません。 今の状態でもかなり難しいとは思いますが、 やってみるというならお手伝いします。 ただ費用もかかりますし、お子さんがいない人生を選択なさる方もみえます。 どうなさいますか。 言葉は柔らかいですが、否定に近い物の言い方でした。
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