第8話

妻の年齢で妊娠した方はいらっしゃいますか?

先に口を開いたのは主人でした。

いることはいます。当院では47歳での出産が最高齢です。
私が以前つとめていたところでは、48歳という方が最高齢でした。
ただ成功しなかった方も多くみえます。

妻の体が一番なのですが、
不妊治療で体に負担がかかったりすることはありますか?

過度なホルモン注射などは行わない方針です。
少ない卵からでも受精卵を育てることができる技術が発達しています。
なるべく自然に近い状態で行います。

とりあえず体外受精をやってみようと思います。

わかりました。では、ご主人の血液検査だけ今日やりましょう。
スタッフの方から説明を聞いて下さい。

このあと、看護師さんからこの後のスケジュールについて説明がありました。

ネットなどでは自己注射でホルモン等を補った体験談などがありましたが、
このクリニックでは注射はクリニックに来院して打ってもらうそうです。

その他にフーナーテストとよばれる性交後に来院し、
体内の精子の状態を見る検査の説明も受けました。

そして気になる費用についての説明も。

採卵、体外受精、胚移植という一連の流れで約50万円。

今後行う予定の主人の精液検査によっては顕微授精が必要になり、
プラス3万円。

その他に、毎回の血液検査で検査費用がかかります。

いやはや100万円は以外とすぐに到達してしまいそうです・・・。

それにしても、主人の

「妻の体が一番なんで・・・」という言葉にはやられました。